昨日のブログで、熊本市にある
大津高校のサッカー部の総監督
平岡和徳さんのインタビュー記事を
紹介しました。
「若手社員を育てるのに必要なもの」
平岡総監督は、
全国高校サッカー選手権で準優勝するなど
地方の公立校を強豪校に育てるだけでなく、
56人のＪリーガーを輩出しています。
そんな平岡総監督が
スポーツの世界で「体罰」「暴力」の問題が
後を絶たない理由を次のように言っています。
全国大会出場や優勝など、
学校やチームあるいは自分の名を
上げることを重視して、「子どもの未来に触れている」
深い自覚なしに、恐怖や痛みによって
子どもを手っ取り早くコントロールしよう
とする指導者が増えてしまった・・・
恐怖や痛みでコントロールするのは
簡単です。
人は恐怖や痛みを避けようとして
反応します。
その反応を利用して
相手をコントロールして、
成果を上げようとするのです。
言われた通り動くだけで
勝てるのか？
と思われるかもしれません。
しかし、厄介なことに、
高校レベルのスポーツでは、
これも成果が出ます。
なぜなら、
3年でメンバーが入れ替わるからです。
考えて行動できるようになるには
3年という限られた時間の中では
短すぎます。
考えて行動できるようになったら、
もう卒業です。
考えるチームと
言われたことをやるチームでは
必ずしも、考えるチームが勝つ
とは限らないのです。
だったら、最初から、
考えさせることをあきらめて
恐怖や痛みによって
コントロールできる選手を育てたほうが
学校や監督にとっては、
メリットがあるという訳です。
しかし、生徒の人生は、
3年で終わりはありません。
むしろ、
その後の人生の方が長いのです。
平岡総監督は、こう言っています。
目指すゴールをどこに置くのか？
の違いだと・・・
短期的に
全国高校大会の優勝を目指すのか？
それとも、
「子どもの未来」を考えるのか？
平岡総監督は
「子どもの未来」を考えている
のだと思います。
だから、56人ものＪリーガーを
育てることができたのだと思います。
そんな平岡総監督の元でプレーをしたいと
子供たちは思うようになる・・・
さて、これを会社に当てはめて
考えたらどうなるでしょうか？
社長や上司の言うことを聞く社員さんが
たくさんいれば、
短期的な業績は上がるのだと思います。
だから、つい、怒ったり、
脅したり、無視したりして、
相手をコントロールしてしまう・・・
コントロールという意味では、
おだてたり、ひいきをしたり、
仲間に引き入れるのも同じです。
いずれにしても、
自分の思い通りに動かそうとする・・・
会社の業績や自分の評価を上げるために
社員・部下を利用する・・・
本当に社員・部下の未来を考えて
接しているだろうか？
私だって、そう聞かれると、
正直、胸を張れない自分がいます。
しかし、会社は学校ではありません。
人を育てるだけでは、存続できません。
考えて動ける社員に育てるのに
時間がかかります。
社員を育てているうちに
会社がつぶれてしまったら
本末転倒です。
いったい、
どうしたらよいのでしょうか？
それは・・・
元も子もないことを言って
申し訳ないのですが、
会社は儲けないといけないのです。
余裕がなければ、
人を育てることはできないのです。
余裕がないからといって
人を育てないと、
言われたことしかできない人材
ばかりになって
儲けることができなくなる。
儲からないので、
とにかく数字だけ追うようになると、
コントロールが強くなり、
人が辞めていく・・・
人が辞めると
事業そのものが継続できなくなる・・・
悪循環というものは、
悪いことに、
循環すればするほど強化されます。
どんどん、周りながら落ちていく・・・
では、どうしたらよいのか？
やはり、人を育てることが
第一の打ち手です。
しかし、人を育てると
業績は落ちるかもしれません。
そこをなんとか、
業績を上げながら、
人を育てることはできないだろうか？
それがチームビルディングだと
思っています。
業績を上げる活動をしながら、
同時に人を育てる！
スポーツの世界もビジネスの世界も
どうやら同じ方向に向かっている
と思います。
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